2016年07月17日 東京ドーム

王子vsJR東日本

第87回都市対抗野球大会 1回戦
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 田嶋で気になったのは、ストレートを投げるときは軸足にしっかり重心が乗るのに、変化球(とくにカーブ)を投げるときは乗りが不十分で前のめりになっていた。打者は田嶋が前にのめったら一拍置いてボールがくるのを待てたはずだ。

 クセがわかっても攻略できなかったのはストレートをはじめ、カーブ、スライダー、シンカーのキレが半端でなかったから。そして7、8回からはクセも見えづらくなり、攻略はますます難しくなった。

 勝負を決したのは王子の6番加藤辰祐(新日鉄住金東海REXからの補強28歳、左翼手)のバットだ。2回に田嶋の今日の最速、148キロをレフト前に弾き返しているのでキーマンはこの選手だと思ったが、第2打席以降なす術もなく凡退していて首をかしげた。

 延長10回、一死二塁の場面では狙い球を迷う心を封じるかのように初球から打ちに行き、第1打席と同様ストレートを捕手寄りで捉えてレフトスタンド前列に放り込んだ。まさかの展開でJR東日本応援席はしばし声をなくしていた。田嶋本人は納得できないと思うが、見ているほうは最高だった。社会人屈指の投手戦を満喫し、決着はサヨナラホームランである。王子の2回戦の相手は波状攻撃で1回戦を勝ち上がった同じ東海地区のHonda鈴鹿。近藤対強打線のぶつかり合いは見どころ満載である。

(文=小関 順二


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