第10回 例年以上に豊作な「自由契約」外国人選手。活躍するのは誰?2014年12月25日

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【目次】
[1] 投打の目玉・ブランコ&バリントン獲得したオリックス
[2] DeNAにうまくはまりそうなロペス、楽天はクローザーをリプレイス
[3] ペーニャとAJに働き場所はあるか?

DeNAにうまくはまりそうなロペス、楽天はクローザーをリプレイス

 ブランコを手放すことになったDeNAはキュバーの至宝、ユリエスキ・グリエルの引き止めに成功。巨人を退団したホセ・ロペスも獲得した。


 ブランコと同じ一塁手での起用が予想されるが、22本塁打と一定レベルの長打力を備え、四球は少ないが三振も少ない。早打ちだが、バットコントロールのうまい打者という評価もあるようだ。2014年は打率が.246と低かったが、BABIP(フェアグラウンドに飛ばした打球がアウトにならなかった割合)が極めて低く、ヒットになってもおかしくない打球がアウトにされていた可能性もある。もう少し高めの評価をしてもいい。

 ブランコの出場機会減に泣かされたDeNAフロントは、2年続けて100試合以上に出場したコンディショニングも評価していることだろう。守備でも日本人選手を含めた全一塁手の中でも平均かそれ以上が期待できる。DeNAはゴロをアウトにする割合で後れをとっており、守備全体のパフォーマンスに対する影響力は大きくはない一塁ではあるが、わずかであっても改善したいはずだ。

 また、年俸面でもブランコよりは低く抑えることができ、グリエルとの再契約に向けペイロールに少しでも余裕を持ちたいという事情もあったはずで、大事な要素だったのだろう。


 バリントンとともに広島を退団することになったクローザー、キャム・ミコライオは楽天との契約が発表されている。
 楽天は2014年にクローザーをまかせたブライアン・ファルケンボーグを放出しておりその置き換えと見られる。
 ミコライオはアメリカでは高い奪三振力を見せていたが、来日してからはインパクトが失われている。ただ打球がゴロになる割合は平均よりも高く、空振りは奪えずとも、強い打球を打たせない投球はできている。

 ファルケンボークは36歳となりながらも奪三振力をいまだに維持しており、2014年の打者当たりの奪三振数ではミコライオの倍だった。「ヒットになるリスク」のある打球を発生させずにアウトが獲れる三振は、確実な失点抑止が期待されるクローザーにとっては欠かせないものだ。にもかかわらず、楽天が三振の奪えていないミコライオにリプレイスしたのは、おそらく30歳という若さを買ったのだと思われる。

 ミコライオは来日した2012年から61、57、51試合と試合数を重ねてきた。ファルケンボーグは同じ3年間で23、41、39試合しか投げていない。登板した際の投球内容は言うまでもなく重要だが、144試合、約1300イニングを「いかに失点リスクの低い投球で埋めていくか」という考え方をする場合は、多くの試合に登板する量的な貢献も同じように重要だ。

 クローザーの登板機会はチームの成績や試合展開などに左右されるが、負荷を配慮しなければいけない度合ではミコライオよりもファルケンボークのほうが高かったのは間違いない。ミコライオの獲得によって楽天のブルペンの融通は改善されると見られ、全体としてのコンディショニングなどもうまく回る可能性がある。

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プロフィール

DELTA
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  • 合同会社DELTA
  • 2011年設立。スポーツデータ分析を手がける。代表社員の岡田友輔と、協力関係を結ぶセイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。
    書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える セイバーメトリクス・リポート1,2,3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクスマガジン1,2』(DELTA刊)、メールマガジン『Delta's Weekly Report』などの媒体を通じ野球界への提言を行っている。
  • 最新刊『セイバーメトリクス・リポート4』を3月27日に発売。

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