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第7回 田中の戦線離脱とヤンキース補強戦略2014年08月09日

 現在ヤンキースの先発は田中投手も含め、開幕当初からローテーションにしてきた投手5人のうち4人がすでに怪我で離脱している。ヤンキースきってのエース、CCサバシア、そしてイバン・ノバ投手は今季中の復帰は絶望的。現時点で唯一このローテーションを守り抜いているのが、黒田 博樹投手という状況だ。

 巨額のお金を投資して、今シーズンスタートをきったヤンキースだったが、いざ蓋をあけてみると、さんざんな結果。
選手には常に怪我がつきものとはいえ、先発がここまで壊れるというのはさすがに想定外であったのではないだろうか。

 大物投手達がバタバタと離脱しているこの状況でもなんとか勝ってはいるが、早急に補強が必要だとヤンキースは、7月31日のトレードのデッドラインへ向けて、緊急補強を企てていた。

 なんとしてでも大型先発投手を補強して穴埋めをはかりたいと思っていたはずであろうヤンキース。そのため、現地メディアでもヤンキースは、サイヤング賞を獲得した、今回のトレードで一番の大物と言われていたタンパベイ・レイズのエース、デイビッド・プライス投手獲得に動くか、またはフィラデルフィア・フィリーズから、クリフ・リー投手をとるか…などいろいろな話が飛び交っていた。

 キャッシュマンGMも、補強のための資金は準備してあるとコメントしていたので、ヤンキースはきっと驚くような補強をするだろうというのが大方の予想であった。

 だが結局プライス投手は、デッドラインぎりぎりで、ア・リーグ中地区首位のデトロイト・タイガースに移籍。クリフ・リー投手とも、交渉が進んでいるという話も聞かれないまま期限を迎えてしまった。

 そして、結果ヤンキースは今回のトレードで、アリゾナ・ダイヤモンドバックスからマーティン・プラド選手、ブランドン・マッカーシー投手、ボストン・レッドソックスからスティーブン・ドリュー選手、サンディエゴ・パドレスからチェイス・ヘッドリー選手などを獲得。資金はあってもトレードに出せるプロスペクトがかなり少ない事もあって、結果的に地味な補強となってしまったのではないだろうか。

 その中で、マッカーシーは移籍前まで18試合登板で3勝10敗だったが、ヤンキースに移籍後、5試合で4勝0敗。防御率2.08と好調を維持しており、離脱した田中を埋める活躍をみせている。

 期限が過ぎたあとも、引き続きヤンキースは補強に動くと思われるが、常勝球団といわれるヤンキース、2013年に引き続き2年連続でポストシーズン進出を逃すことなどあってはならないという切羽詰まった状況の中、これ以上けが人を増やさない様に、特に投手が皆ヘルシーな状態で毎日プレー出来るように、今一度ここらで何か対策を取るべきではないだろうか、と思うのは私だけではないだろう。

(文・中薗麻衣

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プロフィール

中薗麻衣
中薗麻衣
  •  ニューヨーク在住6年目。現在、ニューヨークのTVプロダクションに勤務し、MLBをはじめNBA, NFLなどアメリカンスポーツ取材を2010年より行い、日本向けに、コラム執筆、取材リポート、映像編集、番組コーディネート業等、幅広く活動している。

     NHKスポーツニュース番組、「おはよう日本」スポーツコーナーMLBスプリングトレーニング等他多数。週刊ダイヤモンドオンライン「アメリカンスポーツビズの歩き方」コラム執筆、週刊NY生活「MLBコラム」、週刊NY生活TV、テレビ東京「海外いくならこーでね~と!」出演など。

  • twitter:@Maia_K_Nakazono

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