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第4回 【ドラフト総括】広島東洋カープ編2014年11月08日
【目次】
[1] 投手ではなく、野間を1位指名した理由
[2] 薮田、塹江、藤井と潜在能力が高い投手を次々と指名
[3] 今回のドラフトの成否が判明するのは3年~5年後
薮田、塹江、藤井と潜在能力が高い投手を次々と指名

塹江敦哉(高松北)
2位は薮田 和樹(亜細亜大)を指名。今年はリーグ戦での登板がない。昨年の大学選手権での登板では、常時140キロ後半の速球を投げていたが、ストライクの枠に収めるのが精一杯で、まだ打者を見て投球を組み立てることができていなかった。
故障がちというのもあり、まずは負担が少ないフォームへ改良し、さらにストレート主体でもいいので、投球の組み立てを学びながら育てていく必要があるだろう。
完全に素材型の投手で、スカウトはその素材を最大限に評価したというのが伺える。ただそれをモノにするには時間がかかりそうだ。
3位の塹江 敦哉(高松北)は140キロ後半の速球を投げる速球派左腕だが、まだ制球力、投球術に課題を抱える。3年先を見据えれば、実戦力も磨かれ、一軍を意識出来る投手へ成長するだろう。
4位の藤井 皓哉(おかやま山陽)は、力強い腕の振りから投じる最速148キロの速球が光る。フォームも安定していて、さらに伸びしろを秘めた右腕だ。
5位の桒原 樹(常葉菊川)(インタビュー)は長打力が光る大型内野手。遊撃手を務める機敏性はなく、どちらかというと二塁、三塁向き。スイングの速さ、打球の角度の高さはずば抜けたものを持っているので、長打力、対応力をあげていく方向性で伸ばしてほしい。カープにはいないタイプの内野手なので、ウリに出来る打力を磨いてほしいところだ。
6位の飯田 哲矢(JR東日本)は、今回指名された投手の中では最も即戦力として期待出来る左腕。球速は140キロ前後と速くないが、曲がりの大きいカーブを交え、相手の打ち気を逸らす投球が上手い投手だ。中継ぎなら即戦力として活躍出来るだろう。
7位の多田 大輔(鳴門渦潮)は、二塁送球がコンスタントに1.9秒台を計測する強肩に加え、強打が魅力だが、捕手としての技術は粗い。時間はかかるタイプだが、若手捕手が少ないカープにとっては大きな指名だった。
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- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
- ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
- ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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