第7回 開幕ダッシュ失敗のヤンキース!次なる手を探れ!2016年05月06日

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【目次】
[1]田中 将大が復調気味なのは朗報
[2]開幕ダッシュの失敗は先発陣補強の失敗
[3]周囲を驚かせるような補強はあるか?

田中 将大が復調気味なのは朗報

田中 将大(ニューヨーク・ヤンキース)

 4月30日に行われた宿敵レッドソックスとの今季2戦目を落とした時点で、ヤンキースはアメリカン・リーグ東地区の最下位――。メジャー最高の名門チームは、先代のジョージ・スタインブレナー・オーナーなら激怒しそうな厳しいスタートを切っている。

 ただ、そんなチーム内で、3年目の田中 将大関連記事は数少ない好材料になっていると言って良い。悪天候に苦しんだ4月5日のアストロズ戦、制球が乱れた12日のブルージェイズ戦では6回を持たずに降板したものの、以降の2度の先発機会ではどちらも7回を投げ切った。この2戦では合計1四球しか許していないことを見ても、内容が向上していることは明らかだ。

「制球という面では前回より良かった。(違いは)球のキレじゃないかと思う。スプリングトレーニングから長いイニングを投げてこれず、6回すら投げられていなかったので、7回を投げることができたのは良かった」
(今季初勝利を挙げた17日のマリナーズ戦後)

「イニングが増えたのは収穫。ゲームを通じて安定して、イニングが投げれたことは良かったと思います。途中でちょっと(球数が)多くなってしまったから、投げていてももったいない部分もありましたけど」
(防御率を2点台にまで下げた23日のレイズ戦 )

 スケジュールの厳しいメジャーでは、長いイニングを稼ぐことが先発投手の必須条件とされる。特に今季のヤンキースは先発投手陣への不安が消えないだけに、主戦格の田中への負担はなおさら大きい。17、23日の試合後の田中のコメントからは、役目を果たすことができた手応えが感じられた。

 29日のレッドソックス戦では6回二死から同点打を許し、惜しくも3戦連続で7イニング以上を投げることは叶わなかった。しかし、この日も6回2/3で6安打、2失点、無四球、5奪三振と内容は上々である。2016年最初の5試合を終えて、1勝0敗、防御率2.87。31回1/3を投げて24安打、28奪三振で、WHIPも1を切っている。昨季は24本塁打を許したことが課題とされたが、今年は被本塁打はまだ2なのも見逃せない。

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