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第6回 【小関順二のドラフト指名予想】埼玉西武ライオンズ編 「西武黎明期の根本流を再現するには?」2016年10月17日
【目次】
[1] 現在の西武は危機的な状況
[2] 現在、空位になっているショートの補強も急務!
埼玉西武ライオンズ 今季戦績
143試合 64勝76敗3分 勝率.457 パ・リーグ4位
現在の西武は危機的な状況

中村 剛也(埼玉西武ライオンズ)
■課題
セ・リーグの中日ドラゴンズは現在、2リーグ制になった46年以降、初めてBクラスが4年続いている。これと似た現実に直面しているのが西武だ。
広岡 達朗氏が監督に就任した82年以降、Bクラスに低迷したのは5回だけ。そして、その3回が14~16年に訪れている。つまり現在、3年連続Bクラスという危機的な状況に直面しているのだ。
監督が田邊 徳雄氏から黄金時代の名二塁手、辻 発彦氏に代わり、新監督は早くも「守りの野球」を標榜。田邊前監督も基本的な姿勢は守り重視だったが、野手は攻撃型に偏った人材が多い。指名代打に適性のあるメヒア、森 友哉が守りに就き、中村 剛也も三塁を守ことがある。この人材をどう起用していくのか。
思い返せば、広岡氏が西武監督に就いたときも打撃優先で大田 卓司をレフトで起用し、また高校卒2年目でペナントレースに56試合(通算89試合)にしか出場していない伊東 勤を巨人との日本シリーズ第4戦からスターティングメンバーに起用し、勝利を引き寄せた。
今の西武は広岡氏が指揮を執った1982~85年とチーム事情がよく似ている。守り重視を標榜しても人材を使い回す柔軟さが辻新監督にあるのか、その采配に注目が集まる。
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- 小関 順二
- 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
- ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
- ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
- ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。
- ■ 小関順二公式ブログ

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