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第5回 富山サンダーバーズ シーズン展望2013年04月13日

 4月13日(土)、7シーズン目となるリーグ開幕を迎えるBCリーグ(ベースボール・チャレンジ・リーグ)。今回は昨季からの巻き返しを図る富山サンダーバーズのシーズン展望をお送りします。

【目次】
[1]昨年度リーグ戦成績/投手陣強化が最優先課題
[2]リーグトップクラスの野手陣

昨年度リーグ戦成績

前期 36試合 16勝19敗1分(北陸地区3位)
後期 36試合 13勝21敗(北陸地区2位)

投手陣強化が最優先課題

 前後期ともに負け越しに終わり、チャンピオンシップ進出を逃した富山サンダーバーズ。数字を見ると昨年のチーム打率は全体2位の打率.267、得点は全体3位の301得点。一方で投手陣は全体6位の防御率4.17。失点は355と失点が得点を上回れば、勝利出来ないのは明白だ。まずは投手力強化が最優先課題となる。

富山サンダーバーズ 高塩将樹投手

 投手陣の中心として最も期待されているのは昨年5勝6敗をあげた高塩将樹。高塩の武器はボールのキレ、質、コントロール。首脳陣高く評価しているのはコントロールの良さ。本人もコントロールには自信があると胸を張る。ただ課題は精神面だという。エースとしての自覚を持ち、相手に先に点を与えないという強さが欲しい。なかなか勝ち星に恵まれない投手は簡単に失点を与えてしまい、その後は立ち直るものの、なかなか打線の援護がなく、負けるパターンが多い。高塩は先制点を与えない強さを身に付けられるか注目だ。

 先発陣の柱として期待されるのは今年21歳を迎える高橋元気(登録名は元気)と百合翔吾。元気はチーム最多の118.1回を投げ、4勝9敗4セーブ。負け越しに終わったが、防御率2.89とチーム1位の防御率。百合は111イニングを投げて5勝7敗。3人とも負け越しに終わったが、3人とも昨年の雪辱に期する思いは強い。今年は二桁勝利と勝ち越しを目指す。

 中継ぎとしては大竹秀義が柱になりそうだ。大竹は最速149キロを誇る伸びのあるストレートで押す速球派右腕。昨年は信濃グランセローズに在籍し、中継ぎとして34試合を投げて防御率3.14の成績を残した。今年はクローザー役として期待される存在。大竹につなぐ存在として35試合の菊地翔太。25試合の杉山隆史も中継ぎ陣の奮闘にも期待したい。

 新人投手で即戦力として期待されているのは佐藤康平。何故ならば富山で左腕投手は彼しかいないからだ。キレの良いストレートに多彩な変化球を投げ分ける技巧派左腕。首脳陣は先発・中継ぎをこなせる投手になってほしいと期待する。

 まだ心もとない投手陣で頼もしい選手が加入した。メジャーで通算51勝をあげた大家友和の入団が4月8日に内定したのだ。実績十分のこの男の加入は富山にとっては大きい。実戦登板から1年遠ざかっているのがネックだが、経験値の違いを見せて貴重な先発投手としての活躍を期待したい。


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