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- 松本 直晃投手(香川オリーブガイナーズ)vol.1「『夢』を与えてもらった大人たちのために、『夢』叶える」
第43回 松本 直晃投手(香川オリーブガイナーズ)vol.1「『夢』を与えてもらった大人たちのために、『夢』叶える」2015年04月10日

【目次】
[1]幼少期の憧れは「異色の」新庄剛志さん
[2]神戸須磨クラブの「6番手」が今では……
「夢がない。夢が持てない」
そんな言葉を若者たちから聞くようになって久しい。強者はどこまでも強者であり、弱者はどこまでも弱者。浮上するチャンスは針の穴ほどもない。「言い訳」と思う一方で、一理ある部分も認めざるをえない。それは私たち、大人が「夢」を与えられていない責任でもあるからだ。
だからこそ、そんな現代でも大人たちが夢を与えれば、若者たちが夢をつかむ可能性は十二分に存在する。その一例が今季、香川オリーブガイナーズに入団した松本 直晃投手。環太平洋大学卒業までは内野手。そこから、わずか2年の投手経験・しかも軟式野球を経て、最速151キロを出した異色の経歴を持つ右腕が、「夢」への入り口に立つまでの大人たちとの出会いを語る。
幼少期の憧れは「異色の」新庄剛志さん

松本 直晃投手(香川オリーブガイナーズ)
――世間的に松本投手は突如現れた「異色の最速151キロ右腕」ですが(笑)、そこはおいおい探っていくとして……。まずは野球をはじめたところからいきましょう。
松本 直晃投手(以下「松本」) 兵庫県の三木市というところで、5歳の時から。4歳上のお兄さん的存在の方から誘われて、「自由が丘レッドファイターズ」で始めました。ただ、緑が丘東小4年の時に校区外のチームで野球をすることが難しくなったので「緑が丘スターズ」という軟式野球チームに入って、本格的に野球をした感じです。
――当時のポジションはどこだったのですか?
松本 自由が丘では三塁手。緑が丘では全部やりましたね。マクドナルド杯では県大会1回戦程度の実力。関西団地大会で優勝して西日本大会まで行ったのが最高成績です。
――ちなみにこのころ、憧れていた選手はいますか?
松本 みんなはイチローさんに憧れていましたけど、僕は阪神タイガースファンだったので、新庄(剛志)さんに憧れていました。敬遠のボールを打ってしまうような異色なところや派手なところが大好きで、MLBのニューヨーク・メッツに行った後も、新聞の切り抜きをベッドの横に貼っていました。
僕の同学年だと、藍少年野球クラブの近田 怜王(報徳学園高~福岡ソフトバンクホークス~現:JR西日本)が図抜けていました。打てばほとんどホームラン、投げれば誰も打てない。すごかったです。