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第5回 ノース レイア 坪内瞳 監督 2013年09月05日

杉山賢人氏(元西武ライオンズなど)に代わって、今シーズン途中からノースレイアを率いることになった坪内瞳新監督。昨年までは現役選手としてリーグ創設時から活躍し、現在ではJWBL史上初となる女性監督に。ティアラカップではここまで一度も優勝はなく苦戦が続く中で、なんとかチームを一つにしようと日々奮闘する日々を送っています。
そんな坪内監督に、就任を決意した経緯、ここまでの戦いぶり、今後の課題、そして「何としてでも優勝する」という力強い決意をお伺いしました。
【目次】
[1]自ら直訴した監督就任
[2]監督の見るノース レイア現状
[3]指導者としての戦い
自ら直訴した監督就任
――まずは監督就任の経緯を教えてください。
坪内瞳監督(以下「坪内」) 6月15日のティアラカップ(TC)仙台大会の一週間ほど前に、杉山さんが監督を辞められるということを聞きました。当初、数名の監督候補がいたようですけど、シーズン途中に新監督を招聘して、また一からチームを率いることはとても大変なことだと考えました。その日のうちに、新監督に正式に依頼することになっていたようですが、私自身の中で「シーズン途中の今、これから新しい監督を招いて本当にレイアは大丈夫なのか? これまで見てきた私がやらなくてはいけないのでは……」と、そう思ったんです。

ノース レイア 坪内瞳監督
――それで、自ら「私が監督に」と直訴したわけですか?
坪内 それまで、イースト アストライアとノース レイアのスタッフとして選手たちのそばにいて、みんなの頑張っている姿を見てきましたので、迷ったけれど、これ以上、選手たちに苦労をかけたくないと考えて、自分から「やる」と言いました。「ここは私がやるしかない」と思ったんです。最初は迷ったけれど、決めてからは「私がやるしかないんだ」と考えられるようになりました。
――以前、お話を聞いたときには、「アマチュア時代も含めて、指導者の道を避けてきた」と、おっしゃっていましたね。
坪内 (平成国際)大学時代には、一応コーチ経験もありました。そのチームには日本代表としてW杯で活躍する選手もいたんですが、正直なところ、特別実績のない私が「何を教えたらいいのだろう?」と悩みました。それに、人とのコミュニケーションも苦手だったので、「私には指導者はムリだ」とずっと思っていました。でも、今回はそんなことは言っていられなかったので決断をしました。
――碇美穂子選手兼任コーチ、小久保志乃キャプテンとの役割分担、連携はどのようになさっていますか?
坪内 練習メニューは常に碇と相談して決めていますし、「チームをこうしたい」と言えば、小久保キャプテンがすぐに動いてくれます。小久保はまとめるのがうまいし、指示をしっかり出すので、下の子たちが動きやすいんだと思います。そういう面では、すごく助かります。碇も、今までは「選手とコーチとどうやればいいのだろう?」と迷っていたようですけど、今は選手として、コーチとして、きちんと使い分けられていると思います。
――監督就任後、なかなか勝ち星に恵まれませんでしたが、就任4戦目となる6月30日、TC滋賀・岐阜大会の3位決定戦が悲願の監督初勝利でしたね。
坪内 全員の力で勝ち取った1勝だったのでとてもうれしかったです。一つ勝つことは、とても難しいのだと痛感しました。あのときに「勝つ喜びを味わいたい」と強く感じたし、今は「レイアを強くしなければならない」という思いがより強くなりました。

- 坪内 瞳(つぼうち・ひとみ)
- ノース レイア
- ポジション:監督
- 生年月日:1984年6月5日
- 出身地:静岡県
- 経歴:埼玉栄 - 侍 - 平成国際大 - 兵庫スイングスマイリーズ(2010-2012) - ノース レイア(監督)(2013-)
- 身長:161cm
- タイプ:右投右打
- 上記データは掲載時のものとなります。