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第8回 ウエストフローラ 矢野みなみ 選手2013年11月21日

プロ1年目となる2013年シーズンはウエストフローラの大黒柱として27試合に登板。8勝9敗3セーブ、防御率はリーグ3位となる1.62と、ルーキーとは思えない活躍でティアラカップ2位に大きく貢献した矢野 みなみ選手。
ソフトボールの名選手だった彼女が硬式野球の世界に飛び込んだきっかけ、期待と不安の中、無我夢中で過ごしたプロ1年目について、お話を伺いました。
投手としての目覚め
――1年間お疲れさまでした。まずはプロ1年目を無事に終えた感想は?
矢野みなみ選手(以下、矢野) 開幕当時は、コントロールに自信がなかったので、自分でも「本当に大丈夫かな?」って思っていたんですけど、シーズン中盤ぐらいからしっかり自分の思うところに投げられるようになってきて、少しずつ手応えを感じてきました。

ウエストフローラ 矢野みなみ 選手
――手応えを感じ始めるきっかけは何かあったんですか?
矢野 一度、調子が悪かったときに、ティアラカップ(TC)滋賀・岐阜大会(6月29~30日)で先発を外れて、2試合とも抑えを経験したんですけど、そこで「短いイニングだから、思い切り腕を振ろう」と意識してマウンドに上がりました。そのときに感覚がつかめました。次の大会からは「先発に戻っても、短いイニングを投げるつもりで思い切り腕を振ろう」と、1イニングずつの積み重ねで長いイニングを投げられるようになりました。
――TC滋賀・岐阜大会の初日は先発が荒井 蛍投手で2番手として登板。翌日の決勝戦では小西 美加投手の後を受けてリリーフ。両日ともきっちりと抑えてセーブを獲得しました。先発のときとリリーフとでは、やはり意識の違いがあるのですね。
矢野 最初は「7回を完投するには?」って、ペース配分を考えたりしていんですけど、全然うまくいかなかったです。でも、リリーフのときのように「1イニングずつを全力で」っていう気持ちで投げた方が、先発のときでもいい結果が出るということが、自分でも次第にわかり始めました。
――プロ入り以前と、プロ入り後で「女子プロ野球のイメージ」はどのように変化しましたか?
矢野 プロに入る前は、自分が「野手か、ピッチャーか?」、まだわからない状況だったので、何とも言えませんでしたね。今までずっと野手だったので、「バッティングはそれなりに大丈夫かな?今までの感覚でやれば大丈夫だろう」と思っていましたけど。でも、ピッチングは完全に不安でした。
――松村豊司監督からは、いつ頃、どのような状況で「お前はピッチャーだ」と告げられたのですか?
矢野 監督からは特に告げられていません。最初の頃は「初戦が先発。2戦目はサード」というのが続いていたんですけど、開幕からしばらくしていくうちに「初戦は先発、2試合目はリリーフ」になっていきました。それからは「ピッチャー1本でしっかりやろう」と考えるようになりました。ちょっとヒジに不安があったということもあって、守備での負担を軽くする代わりに、ピッチングに専念するように監督が気遣ってくれたんだと思います。

- 矢野 みなみ(やの・みなみ)
- 所属:九州女子高校(ソフト)- 豊田自動織機(ソフト)- 東芝北九州(ソフト)
- 出身地:福岡県
- ポジション:投手・内野手
- タイプ:右投右打
- 身長:168センチ
- 上記データは掲載時のものとなります。